9月21日、台風17号の接近がニュースで流れる中、家族3人で京都へ。主人の出張についてゆく形で、朝一番の新幹線で5年ぶりの訪問です。
最初のお目当てはもちろん、東寺の骨董市です。いうまでもなく雨で、開催されているかどうか心配だったのですが、門前に立って賑わっている様子にホッ。雨降りですから、お店も人出も少なめだったものの、かえって空いていてよかったかも。熱心に見ていたのは外人さんが多く、業者さんと身振り手振りで値段の交渉をしていたのが印象的でした。
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市を回っている途中で雨はやみましたが、最初は雨脚が強く、持ってきた折り畳み傘では濡れてしまうし、業者さんたちもシートを張ってしのいだりと大変そうで、個人的には盛り上がりもいま一つではありました。品物とのご縁もなかったのですけれど、久しぶりの東寺骨董市の熱気を感じられて、若いころを思い出し、楽しめました。最後は立派な本堂にお線香を奉納して、三人でお参り。
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東寺を離れて京都駅まで歩くうち、驚いたのは巨大なイオンができていたこと! 「イオン行きたーい」と嬉しそうに叫ぶ娘に「イオンは東京でも行ける!」と思わず一喝。‥‥とは言ったものの、雨にも濡れたことだし、荷物の整理も兼ねてイオンの中で見つけたコメダ珈琲でお茶をし、休憩することに。どこでも同じメニューが出てくるお店は、ことに子供連れだと本当に助かるものがありますよね。東京でも行ける、なんて言ってゴメンネ。

ここで仕事に向かう主人と別れ、娘と二人で探検することに。まずは京都タワーへ登り、京都の街並みを眺めました。雨上がりで視界はよくなかったものの、かすかに大阪の街並みも望まれて、関西へ来た実感が湧きました。
この日の気温は22度と涼しかったので、いったんホテルへ入って荷物を預け、上着をしっかり着てからお次は、大好きなアーケード商店街へ。三条商店街では、花火を店頭にずらりと並べた玩具問屋さんを見つけ、娘は可愛いぬいぐるみや立体迷路のおもちゃを気に入って、すっかりご満悦です。店頭にはハロウィンのディスプレイもありました。もうそんな時期なのですね。上機嫌の娘とバスに乗り、四条河原町へ。

京極、新京極に寺町と、アーケード街を二人でウキウキ歩きながら、懐かしの「ライト商会」を訪ねました。若いころから何度も訪ねた思い出のお店で、喫茶店を兼ねたアンティークショップ。他がだめでも、ここだけは寄っておきたいと思っていたのです。
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娘と席についてお茶を注文してから、お店のお兄さんに「25年前から何回も来ているんですよ」と声をかけて、しばし雑談。開店してから今年でもう30年ほど、以前は熱心なコレクターさんたちが見えられたけれど、この14~5年くらいでめっきり少なくなった、古物の販売はネット通販に移ったね‥‥など、など。

お店の中には、三毛といっていいのかしら、白黒まだらの猫ちゃんがいました。うちの娘、犬は苦手なのになぜか猫は好きで、入ったときから気になっていた様子。最初は離れていた猫ちゃんも、娘の出す電波(?)を感じ取ったのか、次第に近づいて膝に乗ってくるまでに。果ては「背中をポンポンして!」と要求する始末で、すっかり仲良しになって喜んでいました。

店内は私が通っていたころから変わらない雰囲気で、まるで時間が止まったようなやさしい空間です。壁に掛けられた掛け時計たちや、鮮やかな色合いのブリキ玩具、オールドノリタケの食器たちを眺めていると、若かったあの時代、骨董市やこのお店に幾度となく訪れて、業者さんやお友達と戦利品を自慢し、語り合ったときを懐かしく思い出すものが。そしてその場所に、娘とともにまた来られた幸せをかみしめて、穏やかなひとときを過ごしたのでした。