古本屋さんの前を通りがかったら、店頭に並んでいた本が発する強烈なオーラ(?)に目が釘づけになり、つれて帰りました。古本を手にするのは、本当に久しぶりです。
DSC_0046
「動物學大辭典」! ご覧ください、この厚み、そして皮表紙に金箔を施した、装丁の立派なこと! 表紙の幅より厚みの寸法が大きいという、ちょっと本離れしたカタチにも惹かれたのでした。‥‥書籍というよりは、どこか日用品のような雰囲気すら感じられますよね。私の好みにぴったりで、手にとらずにはいられなかったのです。
DSC_0049
ずっしりと重たい辞典を手に取って、薄い紙のページを、恐る恐るめくってみると、「動物学」と題しただけあって、細密な図版がたくさん載っています。文章は漢文で読み下すのに苦労しそうですが、これなら絵だけ眺めていても楽しめそう。しかもお値段がびっくりするくらいリーズナブルだったこともあって、奪い取るようにつれて帰ったのでした。
ちなみに序文を見ると、「民國十一年四月」‥‥中華民国の年号で、日本でいえば大正11年。大正時代に、中国で発行された本だったのですね。なぜか奥付は「1932年10月初版」になっていましたが。いずれにせよ、そんな昔の本にしては状態も良かったので、きっと大切にされていたのでしょうね。
DSC_0052
そうそう、即決で買ったモノといえばもう一つ。これは古物ではありませんが、「オーバンド」の缶もそうです。
オーバンド、と商品名でいってもピンとこない方もいそうですが、ご覧のとおり普通の輪ゴム。普段は紙箱に入って売られていますが、同じデザインの缶があったのですね。紙箱とはサイズが違い、縦93ミリ、横55ミリ、高さ48ミリと手のひらサイズの小ささですが、この大きさとカタチにグッとそそられるものがあり、思い切って色違いの2種類を買っちゃいました。
紙箱でよく目にしていた、茶色に黄色い線のデザインが、ブリキの質感によく似合って本当に魅力的。一方、金色の缶を開けてみると、普通の黄色い輪ゴムでなく、色とりどりのカラー輪ゴムが‥‥! 実に素敵ですよね。
ゴムは劣化すると溶けて、かけていたモノが痛むので、古物好きとしては普段は敬遠しがちなのですが、ないと不便ではありますよね。ウチの娘は工作大好きということもあり、結構消費するので我が家では欠かせません。
DSC_0055
動物学大辞典と並べて、大きさを比較してみました。缶のサイズも素敵ですが、本の方も、その愛でたくなるようなカタチが面白く、装丁といい、置いてあるだけでインパクトがあります。
久しぶりにドキドキワクワクした出会いが二つもあって、とても嬉しい日になったのでした。