青みがかったガラスが魅力的で、どっしりと座りがよさそうな、今はあまり見ない形のビン。戦前の牛乳ビンです。高さ160㎜、直径59㎜。
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戦前より前のビンとしては、我が家に初めてやってきたものだけに、思い出深い一品です。それまでは戦後のビンと、下に掲げた牛乳瓶のフタを集めて親しんではいたものの、それらとはまったく違った雰囲気をまとって現れたこれに、大げさでなく衝撃を受けたのでした。
金具とコルク栓で閉めていたと思われる首の形、「均質牛乳」と左から書かれた商品名の下に、クローバーが浮き出された商標の可愛らしさ! 「牛乳ビンって昔はこんな形だったんだ! 歴史があるんだなぁ!」と、当たり前のことながら驚いたわけです。
後になって調べたところ、「均質牛乳」って、私の子供のころでいう「ホモ牛乳」なのですね。「均質」の二文字に、しぼったままの生乳でない、機械で加工された近代的な製品ですよ、という主張が込められているようで、当時の空気が感じられて、そそられるものがあったのでした。

さて、牛乳ビンとくれば、私と同世代の方なら給食で出てきたビン入り牛乳の、ボール紙を丸く抜いたフタを思い出すことでしょう。もっとも私の学校では、給食の牛乳はテトラパックでしたが…。
下の写真に掲げた牛乳ビンのフタは、私が古い牛乳ビンを集めるきっかけにもなったものです。給食はテトラパックだったものの、ビン入り牛乳の宅配はあったので、紙のフタは身近なものではあったのですが、メーカーや地域によって、デザインにこれほどのバラエティーがあろうとはと、ビックリしました。牛乳なんか全国どこへ行っても、似たようなものが売られているんだろうと思っていたからです。

そんな狭い世界で生きてきた私と大違いで、これらのフタを約50年前から蒐集した先輩は、旅行に出るたびその地方にしかない乳飲料を飲んではフタを持ち帰り、旅の記念としてコレクションしてきたというのですから驚きました。
先輩を真似てビンとフタを集め始めた矢先、下北沢の木曜館で冒頭の「均質牛乳」に出会ったのです。私にとっては、まさに運命の出会いでした。
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後に先輩から、これらのフタコレクションをお譲りいただきました。こうしてずらりと並べてみると、色とりどり、デザインも様々で本当に楽しいですよね。色の敷方やロゴの配置を、まあるい小さな、この限られたスペースの中で精一杯工夫しているさまがうかがえて、その健気さに思わずしばし見とれてしまったのでした。
先輩からいただいたフタは、コイン用に作られたファイルに綴じて、大切に保管してあります。各地の地酒ならぬ“地牛乳”のフタを眺めていたら、どこか旅行に行ってみたいなぁ、と思いました。近々、旅の計画でも立てようかしら…。
旅の記念といえば、駅や観光地のスタンプなども昔からありますが、最近では御朱印帳がとても人気がありますね。2007年の 駅前ガラクタ商店街No.64に、御朱印帳のことを書いていますので、よろしければお読みくださいね。今や人気はあの時以上で、趣味の一つとして若手からご年配まで、すっかり定着した感じがします。神社だけでなく、空港の売店などでも御朱印帳を売っていたりして、デザインも豊富。外人さん向けのお土産としても、普及したことを感じさせますね。
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そうそう、牛乳といえば…。娘の学校で、父兄が参加する給食試食会のとき、給食の牛乳が1年生の時はビンだったのに、2年生からは紙パックになりましたっけ。その給食試食会では、爪を伸ばしきれいなマニキュアをしているママたちに、フタをうまく開けることができない人が続出。何人かのフタを開けるお手伝いをしました。
ママたち、「懐かしい~。こんなに開けるの大変だったぁ?」と苦戦していたものです。ボール紙の端を爪の先で起こし、つまんで引っ張る久しぶりの感触は、懐かしさもあり、また自分のトシを感じるときでもありましたねぇ。