先日、娘の世話をしつつテレビを見ていたら、「昔懐かしのバラドル特集」みたいな番組をやっていました。気になったのは、私と年代の近い1人の女性タレントさんが、メガネを3つも身につけていた姿。頭に乗せているのと、実際にかけているのと、おまけに鎖で胸に下げているのと‥‥。
それがアクセサリーでなくて、どうも遠、近、常用と実際に使っているらしいことに気づいて、二度ビックリするとともに、妙に納得。そうそう、この人も私同様、老眼になるトシなんだなあと。そして、もはや遠近両用程度では用をなさなくなるほど、老眼が進行しているんだということも。私の周りのご年配たちも、常に複数のメガネを持ち歩いています。自分も近いうちにああなるんだ、と、年齢を重ねることの大変さを勉強させてもらったり。

いつも愛読している、大好きな40代の女優さんが書くブログにも、老眼鏡と毛抜き、コンパクトな10倍の拡大鏡を常に持ち歩いているってあったっけ。どれもお洒落な小物で、私もつい影響され同じものを揃えてしまいました。拡大鏡も、使い慣れないうちは違和感があるものの、なじんでくると本当に便利。頭の上に上げたメガネを探すという、笑えないことも多くなってきた今日この頃ですが‥‥。加齢も笑い話のネタにしながら、上手につきあっていくしかありませんよね。
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さて今回のお品ですが、老眼つながりということで、糸とおしにしてみました。以前も紹介したことがありますが、視力の衰えを実感するお年ごろとあって、単に「可愛らしいデザインの小物」という意識で接していた若いころとは、だいぶ見方が違ってきたのです。
現代よりずっと灯りも暗く、しかもメガネはたいへん高価で、おいそれと買えない時代。こういった小さな道具一つに救われたお母さんやおばあちゃんたちが、どれほどおられたことでしょうか。そんな重宝なモノだからこそ、デザインにも工夫を凝らして、使う楽しさ、集める楽しさを演出したかったに違いありません。

アンチモニーという素材も、最近は本当にお目にかからなくなりました。爪の先で傷がつくような、鉛に似た柔らかい質感の合金ですが、打出の小槌など縁起ものをかたどった素朴なデザインとともに、愛おしさを感じる小物なのです。
ちなみに、細長い筒状の部分に針穴を先にして針を差し込み、その横に開いた皿状の口に、(きっとつばで湿して尖らせた)糸の先を入れる、という使い方。これがお針箱にいくつも入っていた様子を思い浮かべて、楽しくなるのでした。

ええ実は、先日子供の水着に、布でできた名札をつけていたのですが、アイロンで接着した後に四隅は縫ったほうがいいとのこと。久しぶりにお裁縫仕事となり、針に糸を通そうとするも、老眼が進んだせいかなかなか入りません。あげくのはては、娘に手伝ってもらう始末。トホホ‥‥。そんなことも手伝って、糸とおしへの思い入れもひとしお。自分の加齢と、昔のお母さんたちのご苦労に思いをはせたというお話でした!